中国から伝わったとされる透かし技法「蛍手(ほたるで)」は
穴や線を作った彫りに透明の釉をかけ 透かした紋様で焼き上げる
陶芸の技法で日本では有田焼きなどにみられます。
その透かし技法をもちいた作品がフィンラドのARABIAでも1930年代に
Friedl Holzer-Kjellberg(フレイドル・オリザ・ツェルベリ)F.H.K によって
Rice Porcelain シリーズとして発表されました。
1974年頃まで、あらゆるフォルム・紋様で製造され(1980年代に一時復刻)
ましたが 一貫して変わらなかったのは、白磁にライス模様の透かしで
薄く繊細にシェイプされた 美術品のような仕上がりです。
光にかざすと 灯りが透けて、 まるで照明器具を見ているような美しさが
あります。
食事・食卓を楽しむテーブルウェアですが、飾ってあるだけで、棚置きしてある
だけで楽しくて、草花との相性もよく アレンジメントでその用途は限りなくひろがります。
60年以上前の作品ですが、今の現代作家が作り上げたような新鮮さもあるライスシリーズ、
ぜひ、実物をご覧頂きたいシリーズです。